今月のスタッフだより
「今までもこれからも、現場一本で」 第一線で活躍する施行のエース。
- 業務本部 施行・アフター担当/
小池田 真理子(36才)
大学卒業後、2005年に博全社へ入社。葬祭ディレクターとして、葬儀現場一筋。今年でキャリア13年目を迎える。普段の物静かで優しいイメージとは別に、現場での表情はバイタリティあふれる、現場きっての女性エース。趣味は美術館にこもって西洋画を鑑賞すること。年1回開催されるサロン・デュ・ショコラへは、欠かさず参加するほどのチョコレート好きでもある。「仕事が、というより現場が大好きなんです」と話す小池田さんの内側に迫ります。
Q 小池田さんは葬祭ディレクターとして10年以上のご経験がありますが、そもそも葬儀へ興味を持ったきっかけとは。
A 大学生の時、ちょうど身内の葬儀が続きまして、こんな職業もあるんだなと感心を持ったことが始まりです。葬儀といえば霊柩車とか、漠然としたイメージしかなかったのですが、実際に経験してみて今までのイメージがはっきりと形になったんです。そして、小さいころから「社会の役に立てるような仕事に就きなさい」と教えられていたので、葬儀業界はまさにぴったりと思ったんです。
Q その中で、博全社に入社した理由とは何でしょうか。
A 就職活動は、葬儀社に絞り3社受けました。最終面接で、先代社長に、「君は根気が無いからダメだ!」と面接初めから言われてしまって。もうダメだと諦めかけだのですが、当時専務だった松丸社長に、「もっと話を聞いて進めていきましょう」と言っていただいたのが印象的です。あのフォローがなかったら、今のご縁がなかったかもしれません。
Q 12年のキャリアの中で、「もう辞めたい!」と思ったことはありますか。
A 正直、無いんです。ただ、崖っぷちに立ったことはありましたね(笑)。入社した年の11月にディレクターデビューしたのですが、経験不足から行き届かないところもあって、お客様からご指摘いただいたんです。それが続いてしまい、自信も無くなっていましたね。見かねた当時の上司から、辞めるか、続けるか、続けるんだったらどうしたらいいか、明日までに教えて、と言われまして。辞めるという選択肢は一切無かったので、必死に考えましたね。
まず自分に似た先輩のご葬儀に同行して、私に足りないものを客観的に見てみようと、2週間の猶予をもらいました。その中で学んだのが、お客様との距離が遠すぎたこと。喪主様やご遺族の方々は、ご家族を亡くされた悲しみと、不安の中でご葬儀を行います。その不安の部分を少しでも緩和することが私たちの役目。どういった心構えで臨むべきか、どのタイミングで何を説明したら安心につながるのか、この2週間の中で分かったんです。その事を上司に報告したら、「わかった、やってみろ」と。生き残れるか否かの崖っぷちに立ちましたが、その経験のおかげで今があると、その上司の方には本当に感謝しています。
Q 男性スタッフが多いなか女性の葬祭ディレクターとして、どのようなことに気をつかっていますか?
A 女性ディレクターはご遺族様が、ちょっとした不安を口に出しやすい存在だと思っています。以前、担当させていただいたご家族に、女性の喪主様がいらっしゃいました。若くしてご主人を亡くされ、お子さんも高校生。相談する相手もなく、心労がたまっていたようで、ぽろっと愚痴がこぼれたんです。話を聞いているうちに、だんだんと喪主様の表情に安心感が表れてきて。ご遺族様とのちょうどいい距離感がつかめるようになったのだと、感じた瞬間でもありました。葬儀社のスタッフはなかなか話しかけにくい印象だと思いますが、とくに女性の喪主様にとって、女性ディレクターは安心できる場所、存在でいたいと思っています。
そしてこれからの葬儀屋さんは、専門知識が豊富なだけではなく、人を緊張させない雰囲気、お客様との距離感をうまく取れるスキルが必須なんだと強く感じています。
Q 小池田さんは今後、どのようなことをしていきたいですか。
A まずは、ひたすら施行現場でご葬儀のお手伝いをしていきたい。その中で、ご遺族や参列者の方が不便なく過ごせるような葬儀を目指していきたいです。また、現場のスタッフが一丸となって、お客様の目線へ立って葬儀を行えるようにしていきたい。そして、経験が浅いスタッフや外部スタッフも、もっと葬儀の仕事へ興味を持って臨めるよう、意識を高めていけるような現場にしていきたいですね。